自然の恵みの中で、先代の味を受け継ぐ/平尾とうふ店 平尾隆久さん
「体にやさしい食を届けたい」「本当に良いものを作りたい」と、
大江ノ郷と思いを共にする生産者さんたちが集まる「とりのひとマルシェ」より
出品者様のご紹介記事を作成しています。
ぜひ私たちと一緒に生産者さんたちを応援していただけると幸いです。
豆腐といえば、色々な料理に活躍する食材で、いつも何気なく食べているという方も多いのではないでしょうか。そんな日々食べるものだからこそ、美味しい豆腐を食卓に届けたいと思っている方々がいらっしゃいます。
今回は鳥取市のはずれにある、河原町にある小さなお豆腐屋さん『平尾とうふ店』のご紹介です。
平尾とうふ店の店長を務めるのは平尾隆久さん。祖父母が昭和32年に創業したお店を引き継ぎ、慣れ親しんだ豆腐の味を残すため、イチから豆腐づくりを覚えたそうです。現在は仲間たちと一緒に、美味しい豆腐づくりを追求しておられます。
「豆腐は本当にシンプルな食べ物です。豆と水、そしてにがりだけで出来ています。だから素材の味、つくり方で差がでるのです」
豆によって豆腐の香りが変わったり、にがりを入れるタイミングひとつで味が変わってしまうという豆腐。そんな繊細でシンプルな存在だからこそ、平尾さんはこだわりを持って豆腐づくりと向き合っておられます。
平尾とうふ店で作る豆腐は木綿、絹、おぼろの3種類。種類によって、それぞれに合う大豆は違うのだそうです。甘味が出る大豆やよい香りがする大豆など、大豆は産地を決めず、作りたい豆腐にあった大豆を使用されています。そして温度管理や熟成によって、豆旨さを極限まで引き出しているのです。
また豆腐づくりに不可欠な水は、自然豊かな河原町の地下水を使用しています。鳥取は水の豊かな地であり、栄養をたっぷり含んだ地下水は平尾とうふの雑味のない風味にとって欠かせないもの。その透き通った水のおかげで、長年とうふ屋の仕事ができているのだとおっしゃいます。
▲木綿豆腐は地元の方に60年間愛され続けています。
▲油揚げはじっくりと時間をかけて揚げることで、カリカリ食感と香ばしさが生まれるそう。
凝固・熟成の工程は、職人の感覚が試される緊張の一瞬。にがりの種類はもちろん、にがりを入れるタイミング、力加減によって食感や風味が決まるのだそうです。平尾さんが豆腐づくりを始めて10年余り、とても奥が深く、シンプルだからこそ素材、作り手の両方が試されるのだとか。
油揚げの工程においても、美味しさを追求するのが平尾とうふ。揚げは全て手作業で行っており、低温でじっくり15分、高温でカリッと15分、箸でひっくり返しながら手揚げするというこだわりっぷりです。この手揚げは先代からの伝統を受け継いだ製法なのだとか。
「風味にこだわり、手作りにこだわり、山、川、土など自然の全てから恵みをいただき、平尾とうふはできています」
手間を惜しまず、先代の味と自然を大切に、おいしい豆腐とともに笑顔を届けるため、平尾さんたちは今日も豆腐を作っておられます。
▲鳥取のよいものを伝えたいという思いが込められたパッケージ。
- 投稿者:
- kikaku