私がチョコレート職人を目指す理由 |フェアトレードという考え方
毎日暑い日が続きますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
私は今、クラフトチョコレート職人を目指して日々奮闘中です。
さて前回お話しした通り「私がチョコレート職人を目指す理由」を今回から数回に分けてお話しさせていただきたいと思います。
さかのぼること二十年前、まだ私がチョコレートに全く興味がなかった頃の話です。私の妻は食や環境に対する意識が高く、日々の生活の中で無添加食品やオーガニックの商品を使っています。そして、冬になるといつもフェアトレードという見慣れないマークが付いたチョコレートを購入してきていました。その時、私は初めて「フェアトレード」という、大切な考え方を知りました。
チョコレートの原料となるカカオの栽培は、開発途上国で暮らす子供達の重労働により成り立ち、しかも先進国がとても安価で購入するため、子供たちは学校に行くこともできず生産者はなかなか貧困から脱却できないという問題があります。
それに対して、フェアトレードは、開発途上国の原料などを適正な価格で継続的に購入することにより、開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みです。妻はそれを知り、少しでも役に立ちたいと言う気持ちから、市販より高くてもフェアトレード商品を購入していました。
今回私がチョコレートを作るきっかけとなったのも、この理由によるものが大きいです。なぜなら私が牧場を創業した理由に近いからかもしれません。ケージに閉じ込められコスト重視で道具のように扱われているコッコを開放してあげたい、平飼いという本来の姿で育つコッコが少しでも増えてほしい、そう願い創業したのが大江ノ郷自然牧場です。
今回のチョコレート作りへの思いも、そこにつながります。自分たちが作るチョコレートでほんの少しでも貧困が解消され、人々が豊かになって欲しいという願いを込めて、新たな挑戦を始めました。
昨今、フェアトレードを大企業も取り入れるようになりましたが、日本ではまだまだ浸透していないと思います。私たちの発信を通じて、少しでも多くの方にフェアトレードに興味を持っていただけますと幸いです。 感謝
- 投稿者:
- Hiroko Takaki